話題のコラムを読んで|サガス雑記

印刷物でのマーケティングが変わった?

2024-12-17

リアルな印刷物が消費者の心を動かすパーソナライズ化したチラシが大きな販促効果(コニカミノルタブログより)

インターネットで情報サイトやSNSを見ていると、それに関連した広告が後から画面に表示される、という経験をどなたもされたことがあるのではないでしょうか。 今回は、その「デジタル広告」に通じる形で、紙で届くダイレクトメール(DM)もパーソナライズされてきている、というお話です。
さまざまなお店でメンバー登録などをすると、時期ごとに自宅にDMが届きます。 このDMも、受け取る人の性別や年齢、過去の購入履歴などを参考に作られており、最近ではさらに個々の趣味や嗜好に沿った内容を工夫して 印刷・発行できるようになっています。また、印刷する枚数についても、以前なら一定の数量がまとまらないと発注できなかったDMが、 今では少量からでも必要な分だけ印刷業者に依頼できる時代になりました。
さらに、DMのパッケージの色やデザインにも、顧客への心理的効果を狙ったものが使われることが増えています。 つまり、DMは紙媒体ですが、その印刷に至るプロセスが完全にデジタル化(DX)されていると言えるでしょう。

前述の<ネット上やSNSの行動を基に表示される広告>は、ユーザーがそのコンテンツ(SNS)を閲覧したことが「関連情報に興味を持っている」という根拠となり、 広告が表示される仕組みです。ただし、すでに多くのネットユーザーはこの関連性を認識していて、 「ああ、あのSNSを見たからこの広告が出るんだ」
と自然に判断しています。さらに、「広告だから飛ばそう」と思われ、実際にはあまり視聴者に響かないコンテンツになってしまっているのではないか、と個人的には考えています。 その点でいうと、広告主が本当に求めるのは、広告をスキップしようとする「障壁」を乗り越えられるような「クリエイティブ」(広告表現)の品質なのだろうと思います。
少し印刷とは違う話になってしまいましたが、クリエイティブの形が「言葉」なのか「印刷」なのかによって、それぞれの専門技術が必要です。 このブログでは、特に「印刷」のプロが今後どのように進化していくのか、その一端を垣間見ることができた気がしました。