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AI検索もいいけど、ベクトル検索もね

2025-01-24

顧客体験に直結するベクトル検索を独自開発--間接資材ECサイトのモノタロウ(ZD NET より)

最近はAIがいろんなものや情報を探してくれる「AI検索」について話を聞く機会が増えてきましたが、
ところで「ベクトル検索」はご存じでしょうか?AIによると、以下のように定義されるそうです。

”「ベクトル検索」とは、文章や画像などのデータを“数字の並び”として表し、その数字の似かたをもとに
「どれだけ似ているか」を判断して探す仕組みのことです。”

たとえば、普通の検索だとキーワードが一致しているかどうかで探しますが、ベクトル検索は文章の意味や画像の特徴を
数字に変えて比較できるので、“意味”や“ニュアンス”が近いものを見つけやすいのが特徴です。

「ラーメン」「こってり」「醤油ベース」といったキーワードで検索すると、文字通りそのテキストが検索対象に含まれていないとヒットしませんが、
ベクトル検索では「食べごたえのある味がしっかりしたラーメン」といったニュアンスの内容でもヒットするようになる、ということです。

これ、最近AIを触り始めた方にとっては、このベクトル検索のほうが便利に感じる方も多いのではないでしょうか?
AIに何か情報を求める場合、プロンプトの書き方一つで思い描いていた回答が得られなかったり、ハルシネーション(AIの誤答)が発生したりして、
それを経験したユーザーが「まだAIは使えないな」と感じることもあるのではないでしょうか。

ただ実際は、AIに正しくプロンプトを入力して情報を得たほうが、各企業や団体が技術者に作らせた「ベクトル検索」より、はるかに広い世界の情報と
知見を持っているため、より幅広く・深い回答が得られるはずです。
逆に言えば、今回のモノタロウさんのように、「自社の商品群に対してのみ利用するためにベクトル検索を活用する」というのは、
そのベクトルの方向性を自社取扱製品に特化した設計ができるため、より精度が高い商品検索につながっていくのでしょう。

AIや情報検索に詳しい方に言わせれば、こんな感想は取るに足らないことかもしれませんが、AIリテラシーや情報検索に疎い人でも、
インターネットで調べ物をしたり買い物をしたりします。そういった意味では、「ベクトル検索」はもっと重宝される利用シーンがあってもいいなと思います。