現代の複合機(MFP)は、オフィスの「DXハブ」へと進化しています。特に活用すべきは、(1)クラウド連携による書類の即時共有、(2)ICカード認証や地紋印字による強固なセキュリティ、(3)枠消しやブック複製による編集作業の自動化です。これらの機能を使いこなすことで、ペーパーレス化と業務スピードの向上を同時に実現できます。
1. 知っておきたい複合機(MFP)の便利機能
複合機はMFP(Multifunction Printer/Peripheral)と呼ばれ、今やオフィスに無くてはならないIoT機器です。単なる「印刷機」としての枠を超え、ネットワークを介したデータの送受信や、高度なセキュリティの司令塔としての役割を担っています。
近年のモデルには、最新のIT環境に最適化された驚くほど便利な機能が数多く搭載されています。まずはその主なラインナップを知ることから始めましょう。※搭載状況は機種により異なりますので、詳細は当店スタッフへご相談ください。
2. 複合機のクラウド連携
スキャンした書類をPCを介さず直接クラウド(Google Drive, Dropbox, OneDriveなど)へ保存し、PCやスマホから即座に閲覧・検索できる機能です。最近では最もお問い合わせの多い活用法の一つです。
逆にクラウド上のデータを直接プリントアウトすることも可能なため、USBメモリを持ち歩く必要がなくなります。外出先からでも社内の情報を確認できるため、ハイブリッドワークや外勤の多いチームに最適です。
3. 受信データの多彩な転送機能
届いたFAXを紙で出力せず、自動的にPDF化して指定の共有フォルダやメールへ転送する機能です。PDFならあらゆるデバイスで閲覧でき、そのまま検索や管理も可能です。
「会社に行かないとFAXが確認できない」という悩みから解放されるだけでなく、不要なダイレクトFAXを印刷しないことで、大幅なトナー・用紙代の削減(コストカット)が期待できます。
4. ユーザーICカード認証
登録されたICカードをかざした時だけ操作が可能になるシステムです。「誰が・いつ・何を」印刷したかを完全にログ管理でき、部外者による不正使用を未然に防ぎます。
また、自分のカードをかざした時だけ出力されるため、「トレイに置き忘れた書類を他人が持っていってしまう」という情報漏洩リスクも防止できます。PCのセキュリティと同レベルの対策を、複合機でも実現しましょう。
5. リテンション / ドキュメントファイリング
よく印刷する定型フォーム(発注書やパンフレットなど)を複合機内蔵のハードディスクに保存し、PCを操作せずに操作パネルから直接出力できる機能です。
わざわざデスクに戻って印刷指示を出す手間が省けるため、工場や店舗、受付などでの業務効率が飛躍的にアップします。必要な時に、必要な分だけその場で出せる「社内オンデマンド印刷」として活用できます。
6. 指定範囲消去コピー / 枠消し
原稿の周囲の黒ずみやパンチ穴の影、ホッチキス跡などを自動的に消してコピーする機能です。見開き書籍の中央にできる影もキレイに消去できます。
資料を配布する際、元原稿の「使用感」を消して、あたかも新規で作成したような清潔感のある資料に仕上げることができます。取引先へ渡す書類など、見栄えを重視したいシーンで大活躍します。
7. 不正コピーを抑止する地紋印字コピー
普通に見た時はわかりませんが、そのコピーをさらに「再コピー」すると背景に「コピー禁止」や「社外秘」という文字が浮き出る機能です。
機密文書の不正な二次利用を心理的に抑制する効果があります。特に重要な契約書、個人情報を含む名簿、技術資料などを扱う企業にとって、最も手軽で強力なアナログ漏洩対策となります。
8. 情報の持ち出しを防止する追跡情報印字プリント
印刷物の余白に、日時やユーザー名、機器のシリアル番号を微細な文字で印字する機能です。万が一、重要書類が社外で見つかった際、「いつ、誰が、どの機械で印刷したものか」を即座に特定できます。
情報の「出口」を可視化することで、従業員のセキュリティ意識を向上させ、安易な情報持ち出しを防ぐ抑止力として、管理体制の厳しい企業で重宝されています。
9. ブック複製機能(冊子作成)
見開きの雑誌やパンフレットを読み取るだけで、自動的にページの順序を並び替え、両面印刷して中とじ冊子状に仕上げる機能です。
単に見開きをコピーするだけではA3などの大きな紙になってしまいますが、この機能を使えば、元の資料と同じサイズ感の使いやすい冊子を簡単に複製できます。※自動中折りにするには専用の「サドルフィニッシャー(オプション)」が必要な場合があります。詳細はご相談ください。
10. 見てからコピー機能(プレビュー)
原稿をスキャンした後、実際に出力する前に操作パネルの画面で「仕上がりイメージ」を確認できる機能です。画像の切れ、表裏の向き、パンチ穴の位置などを事前にチェックできます。
「コピーしてみたら上下逆さまだった」「端が切れていた」という失敗コピーがゼロになります。特に大量部数をコピーする前に確認することで、トナーや用紙の無駄を徹底的に排除できます。
11. まとめ:自社にとって「本当に必要な機能」を見極める
現代の複合機は非常に多機能ですが、すべての機能を使い切る必要はありません。大切なのは、自社の業務フローにおいて「何が不便か」「どこにコストがかかっているか」を見極め、それを解決する機能を有効活用することです。
サガスでは、各メーカーの多様な機能を熟知したプロが、お客様の業務に寄り添った最適な機種選びと設定方法をアドバイスいたします。「こんなことはできないか?」というご相談を、心よりお待ちしております。
