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複合機の入れ替え(リプレース)で失敗しないために|移行特有の落とし穴と進め方を専門家が解説

【この記事の要点:入れ替えは「選ぶ」より「移行」でつまずく】

複合機の入れ替えで後悔が生まれるのは、機種選びそのものより「今の機器からの移行」に固有の見落としです。具体的には、(1)今できている業務を新機種で「できなくする」のを防ぐ現状維持の棚卸し、(2)初期費用だけでなくランニングコスト(カウンター保守の中身)を見る、(3)外形寸法と搬入経路を事前確認する、(4)既存機の撤去とリース・保守契約の整理、(5)アドレス帳や蓄積データの移行とデータ消去。 本コラムは、この移行特有の落とし穴を進め方の順に整理します。どの機種が良いかという選定全般や、カウンター料金の深掘りは、それぞれ専門のコラムに譲り、ここでは「入れ替えという作業そのもの」でつまずかないための実務に集中します。

複合機の入れ替え(リプレース)で失敗しないための移行実務

入れ替えで起きる「移行特有のトラブル」早見表

結論を先に示すと、複合機の入れ替えで実際に起きるトラブルは「機能ダウン・搬入不可・契約の置き去り・データの置き去り」の4系統にほぼ集約され、いずれも事前のひと手間で防げます。下の表は、移行のどの場面で何が起きるか、何を確認すれば防げるかを一覧にしたものです。入れ替え前のチェックリストとしてそのまま使えます。

場面 起きがちなトラブル 事前に確認すること 関連
機種選定 今できる業務や印刷速度が新機種で落ちる 現機種を担当者に伝え「性能は落とさない」と相談 選び方全般は selectcopy へ
コスト比較 初期費用だけ見てランニングで逆転する カウンター単価の中身と5年総額を試算 カウンター詳細は lease_maint へ
搬入 玄関・階段・段差で複合機が入らない 外形寸法と搬入経路、納品車両を現地調査 設置環境は copy_maintenance へ
既存機の撤去 リース物件を勝手に処分/保守料だけ残る 所有権・リース残債・保守解約の有無を確認 保守体制は aftersales へ
データ移行 アドレス帳消失/旧機にデータが残り漏洩 設定の引継ぎと、撤去前のデータ消去・初期化 セキュリティは copy_guardian へ

1. 入れ替えのタイミングを見極める

複合機の入れ替え時期は「年数」だけでは決まりません。法定耐用年数の5年を一つの目安にしつつ、故障の増加・印刷品質の低下・リース満了・サポート終了、そして増員などの前向きな理由を総合して判断します。複合機の法定耐用年数は5年ですが、近年は装置寿命が最大120万ページ級の機種も増え、5年を超えて使えるケースも珍しくありません。一方で、紙詰まりや印刷不良が増えてきた、保守部品の供給が終わった、リース契約が満了する、といったサインは入れ替えの検討時期です。さらに、人が増えて処理が追いつかない、より速い機種にしたいといった前向きな入れ替えもあります。耐用年数そのものの考え方は、別コラムでも詳しく整理しています。

2. 現状維持の棚卸し:「できていたこと」を落とさない

入れ替えで最初にやるべきは、社内で複合機をどう使っているかの棚卸しと、それを販売店の担当者に正直に伝えることです。自社では当たり前の業務フローが次世代機では対応していない、ということが起こり得ます。印刷速度も同じで、同程度ならよいのですが、よく見るとずいぶん遅い機種を選びかけていた、というケースもあります。少なくとも今の性能は落としたくないはずです。一番かんたんで確実なのは、今お使いの機器のメーカーと機種名をそのまま担当者に伝え、「この機種より性能は落としたくない」と相談すること。これだけで、機能と速度のミスマッチはかなり防げます。製本やステープルなどのフィニッシャー、用紙サイズ、スキャンの運用、ドライバや既存システムとの連携など、「今できていること」を一度書き出しておくと、伝え漏れがなくなります。

3. ランニングコストとカウンターの中身を見る

入れ替えの費用は初期費用の安さだけで判断しないでください。効いてくるのは毎月のランニングコストで、とくにカウンター保守契約は「トナー料金+保守料金」の2階建て構造になっていることを理解しておきましょう。本体費用は購入でもリースでも他社見積もりと比べますが、たとえばリース月額が100円違っても5年(60か月)で6,000円の差です。その差を血眼で追うより、性能やサポートを取ったほうが結果的に得なこともあります。一方でランニングは効きます。カウンター料金は「1枚いくら」の課金で、トナー代込みと説明されることが多いものの、単価には保守料金が含まれ、そこが販売店・保守会社の利益になります。近年は機種の耐久性が上がり故障率が下がっているため、保守料を回収しながら実際の保守原価は下がる傾向にあります。だからこそ「いつものカウンターで」と当然のように払い続けるのは、一度立ち止まる価値があります。
なお、カウンター料金の仕組みや費用総額の深掘りは、それ専門のコラムにまとめています。ここでは「入れ替えのタイミングで一度見直す」という観点に留めます。

4. 搬入経路と外形寸法:「入らない」を防ぐ

新機種の横幅・奥行きと搬入経路は、必ず事前に確認してください。意外と多いのが「複合機が物理的に入らない」というトラブルです。メーカーによって複合機の幅と奥行きのバランスは異なります。とくに通路の狭い場所や階段は、本当に通るのか検証が必要です。トラブルになりやすいのは、入口(ドアノブやポストが干渉することも)、曲がり角、階段の折り返し(らせん階段なども)、建物入口や搬入口の段差など。納品車両も要注意で、荷台後部にパワーゲート(積載物を昇降させる装置)が付いたトラックなら安心ですが、そうでない車両だと搬入口の段差が痛い誤算になり、納品できないこともあります。多くの業者は事前の現地調査・下見を受け付けていますから、少しでも不安があれば相談するのが正解です。本体周囲のスペースや電源の位置も、このタイミングで合わせて確認しておきましょう。

5. 既存機の撤去と契約整理:所有権と解約

入れ替えは「既存機の撤去」とセットです。とくにリース物件の所有権と、保守契約の解約・切替を事前に整理しておかないと、思わぬトラブルになります。撤去には主に2パターンあります。新しい機器を納入する業者が既存機を引き上げて処分するケースと、既存機がリース物件の場合にリース会社へ依頼して指定業者が引き上げるケースです(いずれも費用はお客様負担が一般的)。ここで注意したいのが所有権と契約の整理です。リース物件なのにユーザーが勝手に処分すると、所有権はリース会社に残っているため問題になります。また、本体だけ処分したのに保守契約がそのまま継続し、「機器はもう無いのに保守料だけ払い続けていた」という実例も過去にありました。機器は自分たちで処分してよいのか、リースならリース会社への連絡が必要か、保守契約は切替・解約が必要か。こうした点は、入れ替えをお願いする販売店にきちんと質問しておきましょう。リースと保守の関係そのものについては、別コラムでも整理しています。

6. データとセキュリティの移行

複合機にはアドレス帳やスキャン設定、そして内部ストレージに蓄積された文書データが残っています。新機への設定引継ぎと、旧機の撤去前のデータ消去・初期化は、必ずセットで段取りしてください。意外と見落とされがちなのが、移行に伴うデータの扱いです。FAXの宛先や短縮、スキャンの保存先フォルダ、部門管理や認証の設定は、引き継がないと現場が止まります。逆に、旧機の内部ストレージ(HDDやSSD)には過去の印刷・スキャン文書が残っていることがあり、消去せずに撤去すると情報漏洩のリスクになります。撤去前にデータ消去・初期化を行うこと、必要に応じて消去や廃棄の証明を取ること、クラウド連携や認証の再設定を新機側で行うこと。この3点を段取りに入れておくと安全です。情報漏洩対策そのものは、セキュリティの専門コラムも参考にしてください。

7. 販売店と契約形態の選び方

入れ替えでは、購入・リース・レンタルのどれで持つか、保守をメーカーと販売店のどちらに任せるか、そして現地調査をきちんと行う業者かどうかが、満足度を左右します。持ち方によって初期負担や解約時の扱いが変わります。購入・リース・レンタルの違いや、メーカー保守と販売店保守の違いは、それぞれ専門のコラムで詳しく比較していますので、自社の状況に合うものを選んでください。販売店を見極めるうえでは、見積りの安さだけでなく、現地調査・下見を受け付けるか、撤去や契約整理まで含めて段取りしてくれるか、納品後の初期設定やサポートまで面倒を見てくれるか、を確認するとよいでしょう。入れ替えは一度の機器選定で終わりではなく、撤去から設置・設定までの一連の作業だからです。

8. まとめ:仕組みから見直すという選択

入れ替えのタイミングは、他社と比べて安いかどうかだけでなく、料金の「仕組み」から見直す好機です。カウンター料金がかからず本体に5年保証を付けたモデルなど、選択肢そのものが広がっています。機種の耐久性が上がり故障率が下がった今、カウンター保守という仕組みは前提が変わりつつあります。実際、カウンター料金なしで、その代わり本体に5年間の保証(出張修理対応)を付けたA3カラー複合機(日本HPのE786dn など)も登場しています。トナーは使った分だけ買い、万一のときは本体保証で修理してもらえる。仕組みそのものから見直すという選択が、現実的になってきました。
もちろん、カウンター保守も正当な選択であり、それで安心して使われているお客様も大勢います。そのうえで、入れ替えという節目に一度、仕組みから並べて比べてみる価値はあります。サガスは1987年(昭和62年)創業の複合機専門ディーラーとして、機種選定から撤去・契約整理・搬入・データ移行まで、入れ替えの一連を一本で並走します。現地調査・下見も承っていますので、まずはお気軽にご相談ください。

動画で見る:なぜ今「いつものカウンターで入れ替える」が当たり前でなくなったのか

機種の耐久性が上がり、カウンター保守の前提が静かに変わってきました。その時代の流れを、約5分の動画にまとめています。

動画の内容(テキスト版)

複合機の入れ替えというと、機種選びの話だと思われがちです。けれど近年、もっと大きな変化が、入れ替えの「常識」の足元で起きています。それは、カウンター保守という仕組みの前提が変わってきた、ということです。

かつて複合機は故障が前提の機械でした。だから「1枚いくら」で保守料を積み立てるカウンター契約に合理性がありました。ところが機種の耐久性が上がり、装置寿命は最大120万ページ級、故障率も大きく下がっています。保守料を回収しながら、実際にかかる保守原価は下がっている。回収しきれなかった分は、そのまま販売店や保守業者の利益に変わります。つまり、カウンターという仕組みのバランスが崩れてきたのです。

その流れの中で、カウンター料金なしで本体に5年保証を付けたモデルも登場しました。トナーは使った分だけ買い、万一は本体保証で直す。入れ替えのタイミングは、他社より安いかだけでなく、料金の仕組みそのものを見直す好機になっています。

もちろんカウンター保守も正当な選択で、それで安心して使う会社も大勢います。そのうえで、入れ替えという節目に一度、仕組みから並べて比べてみる。今できている業務を落とさない棚卸しや、搬入経路、既存機の撤去と契約整理、データ移行まで含めた進め方は、概要欄のコラムにまとめています。

章立て(※時間はVrew完成動画の実測値に差し替え)

00:00 複合機の入れ替えは、機種選びだけじゃない
00:26 かつて複合機は「故障前提」の機械だった
00:49 耐久性が上がり、カウンターの前提が崩れた
01:24 カウンターなし+本体5年保証という選択肢
01:59 入れ替えは「仕組みから見直す」好機
02:31 まとめ:移行の段取りはコラムへ

参考(実録):入れ替えで失敗しないための注意点を、現場目線でまとめた記事は note「コピー機/複合機の入れ替えで失敗しないための注意点とは?」にあります。

複合機の入れ替えに関するよくある質問(FAQ)

Q1. 入れ替えの検討は、何から始めればよいですか?

まず、今お使いの機器のメーカーと機種名を控え、社内でどんな使い方をしているか(印刷速度、製本やステープル、スキャン運用、システム連携など)を棚卸ししてください。それを販売店の担当者に正直に伝え、「この機種より性能は落としたくない」と相談するのが、ミスマッチを防ぐ一番の近道です。

Q2. リース料の月額が他社より少し高いのですが、変えるべきですか?

月額の差だけで判断しないことをおすすめします。たとえば月100円の差は5年(60か月)で6,000円です。その差を追うより、性能やサポート、そして毎月のランニングコスト(カウンター単価の中身)を含めた総額で比べるほうが、結果的に満足度が高くなります。

Q3. 搬入できるかどうかは、どう確認すればよいですか?

新機種の外形寸法(幅・奥行き)と、入口・曲がり角・階段・段差を含めた搬入経路を事前に確認してください。納品車両がパワーゲート付きかどうかも、段差のある搬入口では重要です。多くの業者が現地調査・下見を受け付けているので、通路が狭い、階段がある、段差が大きいといった場合は、事前に下見を依頼するのが確実です。

Q4. 古い複合機は、自分たちで処分してよいですか?

リース物件の場合は注意が必要です。所有権はリース会社に残っているため、勝手に処分するとトラブルになります。リース会社への連絡が必要か、保守契約は切替・解約が必要かを、入れ替えを依頼する販売店に必ず確認してください。本体だけ処分して保守契約が残り、保守料だけ払い続けていた、という事例も過去にあります。

Q5. 古い機器のデータは、撤去前に何をすべきですか?

複合機の内部ストレージ(HDDやSSD)には、過去の印刷・スキャン文書が残っていることがあります。撤去前にデータ消去・初期化を行い、必要に応じて消去や廃棄の証明を取りましょう。あわせて、アドレス帳やスキャンの保存先、認証・部門管理などの設定は、新機側へ引き継ぐ段取りをしておくと、現場が止まりません。

Q6. カウンター保守は、やめたほうがよいのですか?

そうとは限りません。カウンター保守は正当な選択で、それで安心して使われているお客様も大勢います。ただ、機種の耐久性が上がった今は、カウンター料金なしで本体に5年保証を付けたモデルなど、別の選択肢も増えています。入れ替えという節目に、仕組みから並べて比べてみる価値はある、というのが当店の考えです。

サガスおすすめの複合機−プリンターシェアNo.1の日本HPが誇るA3カラーレーザー複合機

印刷速度は毎分35枚と高性能で、高い処理能力を備えながら、 本体幅は約58cmと比較的コンパクトな設計となっており、限られたスペースにも設置しやすい点が特長です。
さらに、導入時より標準で5年間保証が付帯しておりますので、万が一の故障やトラブルの際にも安心のサポートをお受けいただけます。
性能・耐久性・安心のサポートを兼ね備えた、コストパフォーマンスの高いおすすめの複合機です。

他社機との比較表

メーカー・機種 毎分印刷枚数 価格帯(幅) リース月額(幅)
※5年契約
ランニングコスト
(カラー/モノクロ)
日本HP E786dn/785dn
(当店イチオシ)
35枚 37.8万円~60万円 9,000円~12,000円 カラー4.6円/モノクロ0.49円
Canon imageRUNNER
ADVANCE DX C3935F
35枚 85万円~120万円 15,000円~20,000円 カラー10~15円/モノクロ1.0~2.0円
Ricoh IM C3510 35枚 80万円~100万円 14,000円~18,000円 カラー10~15円/モノクロ1.0~2.0円
Fujifilm Apeos C3571 35枚 80万円~100万円 14,000円~18,000円 カラー10~15円/モノクロ1.0~2.0円

※価格帯・リース月額・ランニングコストは構成や契約条件により変動する目安です。印刷速度はいずれも毎分35枚クラスの同等機種で比較しています。

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