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複合機の買い替え時期は「年数」では決まらない|リース残債と月額差で判断する方法

【この記事の要点:買い替えどきは年数ではなく残債で決まる】

複合機の買い替えを経済的に判断するために必要な数字は(1)リースの残債(2)乗り換えた場合の月額差の2つだけです。故障のサインや移転の予定といった、金額に表れない要素は別に見ます。 月間カラー1,500枚+モノクロ3,000枚のモデルケースでは、カウンター保守の現行機が月41,850円、カウンター料金0円機が月17,570円で、月額差は24,280円。 残債30万円なら約12.4ヶ月で取り返せる計算になります。「何年使ったか」ではなく「残債が月額差の何ヶ月分か」で見れば、判断は一度で終わります。

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カウンター料金0円・5年保守付き A3カラー複合機 日本HP E786dn

複合機の買い替えどきは年数ではなくリース残債と毎月の削減額で決まる

「そろそろ7年目だから、そろそろ替えどきでしょうか」。よくいただくご質問です。 ただ、正直に申し上げると、この聞き方をしているかぎり答えは出ません。年数は結果であって、判断材料ではないからです。 同じ7年目でも、月に数百枚しか刷っていない機械と、毎月5,000枚近く通している機械では、置かれている状況がまったく違います。 このコラムでは、年数の話をいったん脇に置いて、手元の契約書と請求書だけで替えどきを判断する方法をご説明します。経済的な判断に必要な数字は、2つだけです。

1. 「何年で替えるか」で考えるから、いつまでも決まらない

法定耐用年数の5年も、よく言われる7年も、あなたの機械が今いくら損しているかとは何の関係もありません。年数は判断材料ではなく、結果です。 複合機の法定耐用年数は5年と定められています。ただしこれは減価償却のための区分であって、5年で壊れるという意味ではありません。実際、適切に手入れされた機械が8年動いている現場はいくらでもありますし、逆に4年で音を上げる機械もあります。

問題は、年数を基準にするといつ考えても答えが同じになってしまうことです。6年目には「まだ動くから」、7年目には「あと1年使えるかも」、8年目には「ここまで来たなら」。こうして判断が先送りされていきます。その間、毎月の支払いは同じ額で出ていきます。

判断に使うべきなのは、年数ではありません。「今の契約をあと1ヶ月続けると、乗り換えた場合と比べていくら多く払うことになるのか」。この一点です。そしてこの数字は、リース契約書と直近の請求書があれば、その場で出せます。

2. 替えどきは、残債と月額差で決まる

必要な数字は「リースの残債」と「乗り換えた場合の月額差」の2つ。残債を月額差で割れば、何ヶ月で取り返せるかが出ます。 まず、今の機械に毎月いくら払っているかを正確に出します。見落とされがちですが、複合機のコストはリース料とカウンター料金の合計です。リース料だけを見ていると、実際の負担の半分以下しか見ていないことになります。

モデルケースで月額差を出す

月間カラー1,500枚+モノクロ3,000枚という、中小企業のオフィスで比較的よくある印刷量で計算してみます。

項目 現行機(カウンター保守) カウンター料金0円機
本体リース料 15,000円 9,200円
カラー 1,500枚 21,000円
カウンター1枚14円
6,900円
トナー1枚4.6円
モノクロ 3,000枚 5,850円
カウンター1枚1.95円
1,470円
トナー1枚0.49円
月間合計 41,850円 17,570円
月額差 - 24,280円

※月間カラー1,500枚+モノクロ3,000枚、現行機はカラー単価14円・モノクロ1.95円・リース料15,000円で試算。カウンター料金0円機はHP E786dn(リース9,200円・トナー単価カラー4.6円/モノクロ0.49円)を例とした概算です。※6年(72ヶ月)契約の場合。出張保守は5年間(60ヶ月)が含まれ、61ヶ月目以降の修理はスポット対応(実費)になります。実際の金額は機種・利用状況・契約条件により異なります。

ここで大事なのは、カウンター料金0円機にもトナー代がかかるという点です。「カウンター0円」という言葉だけを見て月9,200円と比べると、実態から1万円近くずれます。正しくは、リース料9,200円にトナー代8,370円を足した17,570円が毎月の負担です。この記事では、その前提で話を進めます。

現行機の月額41,850円に対しカウンター料金0円機は月額17,570円で月額差は24,280円。リース残債30万円を24,280円で割ると約12.4ヶ月で回収できる

残債を月額差で割る

月額差が24,280円と出ました。次に必要なのが、今のリースの残債です。リース会社に問い合わせれば、中途解約時の精算額として教えてもらえます。

この2つが揃えば、計算は割り算ひとつです。

リース残債 ÷ 月額差 = 何ヶ月で取り返せるか
300,000円 ÷ 24,280円 = 約12.4ヶ月

残債が30万円残っていても、乗り換えれば約12.4ヶ月でその分を取り返せる、ということです。そしてそれ以降も、印刷量と料金条件が変わらなければ、月24,280円の差が出続けます。

ここで、ひとつ正直にお伝えしておきます。カウンター料金0円機に含まれる出張保守は5年間(60ヶ月)で、61ヶ月目以降の修理はスポット対応(実費)になります。メーカーによる保守延長の仕組みもありますが、費用が見合わないため当社ではご案内していません。72ヶ月契約の最後の1年は、修理が発生すればその都度費用がかかる。そういう前提で比べてください。

残債別の早見表

リース残債 回収までの期間 目安
10万円 約4.1ヶ月 迷う理由がほぼありません
20万円 約8.2ヶ月 1年以内に回収できます
30万円 約12.4ヶ月 1年強。十分に合う水準です
50万円 約20.6ヶ月 2年弱。契約残期間との比較が必要です
100万円 約41.2ヶ月 3年半。満了を待つ判断も現実的です

ご覧のとおり、年数はどこにも出てきません。7年目でも残債が100万円残っていれば慎重に考えるべきですし、5年目でも残債が10万円なら替えたほうが早く楽になります。

なお、残債の扱いはリース会社と契約内容によって異なります。一括精算になる場合もあれば、新しい契約に組み込める場合もあります。どちらになるかで手元の資金繰りが変わるので、計算の前に必ず確認してください。契約の仕組みそのものについてはリース契約完全ガイドで詳しくご説明しています。

3. 故障が増えはじめるサインは、年数より先に出る

紙詰まりの頻度、定着不良、サービスコールの間隔。この3つが同時に悪化しはじめたら、年数に関係なく検討の時期です。 コストの計算とは別に、機械そのものの状態も見ておく必要があります。現場で「そろそろだな」と判断する材料は、だいたい次のようなものです。

  • 紙詰まりの頻度が上がる。給紙ローラーの摩耗が進むと、同じ用紙・同じ環境でも詰まる回数が増えます。清掃しても戻らなくなったら摩耗です
  • 定着不良が出る。印刷面を擦ると文字がかすれる、トナーが手に付く。定着ユニットの劣化サインです
  • サービスコールの間隔が縮む。年に1回だったものが半年に1回、3ヶ月に1回と縮んでいくなら、部品全体が寿命域に入っています
  • 起動時や給紙時の異音。特に金属質な音が混じりはじめたら、ギアや駆動系です
  • 補修用部品の保有期間。メーカーは生産終了後の部品保有期間を定めており、これを過ぎると修理そのものができなくなります。機種の生産終了時期は販売店で確認できます

逆に言えば、これらが出ていない機械は、年数が経っていても急ぐ必要はありません。日常の手入れで寿命はかなり変わります。延命の具体的な方法はコピー機の寿命を延ばすメンテナンスハックにまとめています。

ただし、注意していただきたいことがひとつあります。「部品保有期間が切れるから買い替えを」という案内は、販売店にとって都合のよい話でもあります。本当に切れているのか、その機種の生産終了はいつだったのか。数字で確認できることなので、遠慮なく聞いてください。答えられない相手なら、その提案は保留にしてかまいません。

4. それでも、今は替えないほうがいい3つのケース

印刷枚数が少ない、契約満了が目前、近く事務所が動く。この3つに当てはまるなら、急いで替える必要はありません。 ここまで乗り換えの計算を書いてきましたが、すべての会社に当てはまるわけではありません。次のような場合は、急いで動く必要はありません。

(1) 印刷枚数がもともと少ない

月額差24,280円という数字は、カウンター料金が月26,850円かかっていることが前提です。印刷枚数が少なければカウンター料金も小さく、差は縮みます。極端な話、月に100枚しか刷らない事務所ではカウンター料金は数千円で、乗り換えても大きくは変わりません。この計算が効くのは、毎月それなりの枚数を刷っている現場だけです。

(2) 契約満了まであと数ヶ月

残債が小さいということは、満了が近いということでもあります。あと3ヶ月で満了なら、わざわざ中途解約せず満了を待ったほうが手続きも簡単です。ただし満了後にそのまま再リースに入ると、カウンター料金は続いたまま契約だけ延びることになります。満了時の選択肢は事前に整理しておいてください。

(3) 近く移転・レイアウト変更・組織変更が控えている

移転が決まっているなら、移転先の必要台数や設置場所が固まってから決めたほうが確実です。搬入経路やレイアウトが変われば、選ぶべき機種も変わります。先に機械を入れてしまうと、二度手間になることがあります。

5. カウンター保守のまま続けるという判断について

カウンター保守は、消耗品も修理も込みで予算が読める仕組みです。枚数が大きく振れる現場や、管理に手間をかけたくない会社にとっては、今も合理的な選択です。 ここまで読んで、「カウンター料金は悪いものなのか」と思われたかもしれません。そうではありません。

カウンター保守は、トナーなどの消耗品も、故障時の修理も、定期点検もすべて1枚あたりの単価に含まれる仕組みです。余計な請求が発生しない、経理処理が単純、トナー在庫を管理しなくてよいという利点があります。印刷枚数が月によって大きく変動する事業所では、使った分だけ払う形のほうが読みやすいという面もあります。

実際、当社のお客様にもカウンター保守で運用されている会社は多くいらっしゃいますし、それが最適だと考えてご提案することもあります。保守契約の仕組みそのものについてはリースと保守の関係、サポート体制の選び方は複合機のアフターサービスをご覧ください。

お伝えしたかったのは、「カウンター保守が悪い」ということではなく、その仕組みで毎月いくら払っているかを把握したうえで選んでいますか、ということだけです。把握したうえで続けるなら、それは立派な判断です。把握しないまま何年も続いているのなら、一度だけ計算してみる価値はあります。

結論: 判断に必要なのは、契約書と請求書だけです

複合機の買い替えどきは、年数では決まりません。決めるのは次の2つです。

  1. リースの残債(リース会社に問い合わせれば分かります)
  2. 乗り換えた場合の月額差(今の請求書と、乗り換え後の見積で出ます)

この2つを割り算すれば、何ヶ月で取り返せるかが出ます。モデルケースでは残債30万円で約12.4ヶ月でした。「7年経ったから」ではなく「残債が12ヶ月分を切ったから」。この基準で見れば、判断は一度で終わります。

実際にいくらになるかは、今の契約条件と印刷枚数によって変わります。直近の請求書と、リース契約書をお手元にご用意いただければ、その場で計算してお出しできます。乗り換えると決める前の、比較のための計算だけでもかまいません。

カウンター料金0円という選び方の中身についてはHP E786dn カウンター料金0円モデルで、入れ替え作業そのものの進め方は複合機の入れ替え・移行ガイドでご説明しています。

複合機の買い替え時期に関するよくある質問(FAQ)

Q1. 複合機の耐用年数は何年ですか?

法定耐用年数は5年です。ただしこれは減価償却の区分であり、実際の寿命とは別物です。適切に手入れされていれば7〜8年動くこともあれば、印刷枚数が多く環境が悪ければ4年で故障が頻発することもあります。寿命を決めるのは年数ではなく、累積印刷枚数・設置環境・定期点検の有無の3つです。買い替え判断そのものは、年数ではなくリース残債と月額差で行うことをおすすめします。

Q2. リース期間の途中でも入れ替えはできますか?

できます。残っているリース債務を精算する必要がありますが、その精算額を月々の削減額で何ヶ月かけて取り返せるかを計算すれば、待つべきか動くべきかが判断できます。月間カラー1,500枚+モノクロ3,000枚のモデルケースでは月額差が24,280円になるため、残債30万円なら約12.4ヶ月です。残債の扱い(一括精算になるか新契約に組み込めるか)はリース会社と契約内容によって異なるので、事前にご確認ください。

Q3. カウンター料金0円なら、毎月の費用は本体リース料だけですか?

いいえ、トナー代がかかります。ここを0円として計算すると実態から大きくずれるのでご注意ください。月間カラー1,500枚+モノクロ3,000枚の場合、トナー代はカラー6,900円+モノクロ1,470円で月8,370円です。リース料9,200円と合わせて月17,570円が実際の負担になります(※6年(72ヶ月)契約の場合)。それでもカウンター保守の41,850円と比べれば月24,280円の差があります。

Q4. 故障が増えてきたサインはどこで見分けますか?

紙詰まりの頻度、定着不良(印刷面を擦ると文字がかすれる、トナーが手に付く)、サービスコールの間隔の3つを見てください。この3つが同時に悪化しはじめたら、年数に関係なく検討の時期です。加えて、メーカーが定める補修用部品の保有期間が過ぎると修理自体ができなくなるため、機種の生産終了時期も販売店にご確認ください。

Q5. 印刷枚数が少ない場合でも、入れ替えたほうが得ですか?

必ずしもそうとは限りません。月額差が生まれる主な要因はカウンター料金なので、印刷枚数が少なければカウンター料金も小さく、差は縮みます。月に数百枚程度であれば、急いで動く必要はありません。この計算が効くのは、毎月まとまった枚数を印刷している現場です。まずは直近の請求書でカウンター料金がいくらになっているかをご確認ください。

Q6. カウンター保守は続けないほうがいいのですか?

そうではありません。カウンター保守は消耗品も修理も定期点検も1枚あたりの単価に含まれる仕組みで、余計な請求が発生せず、経理処理も単純です。印刷枚数が月ごとに大きく変動する事業所では、使った分だけ払う形のほうが予算を読みやすいという利点もあります。大切なのは、その仕組みで毎月いくら払っているかを把握したうえで選ぶことです。把握したうえで続けるのであれば、それは合理的な判断です。

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