- オプションは後から追加できるものが多い一方で、本体と同時に入れたほうが安く済むことが多く、追加の作業費もかかります。年間保守の契約では、本体の導入時にしか加入できないものもあります。
- 付けて後悔するのは「使うと思って付けたのに使わなかった」ケース。フィニッシャーなどは、本当に必要か慎重に考えてください。ただ、オプションが本来の使い方の邪魔になることはまれです。
- 付けずに後悔するのは、パソコンのOSへの対応、両面同時読み取りの原稿送り装置、印刷速度です。入れ替えなら、今の機械の1分あたりの印刷枚数を基準に選んでください。
標準構成の目安に:新規導入向けA3カラー複合機 シャープ BP-22C20
複合機の見積もりを見ると、本体のほかに、給紙カセット、キャビネット、フィニッシャー、FAXと、たくさんのオプションが並んでいることがあります。どれが本当に必要で、どれは後からでもいいのか。迷う方は少なくありません。 私たちは秋葉原の複合機専門店として、業界で40年近く、オプション選びのご相談に乗ってきました。オプションの後悔は、「付けすぎた」と「付けなかった」の両方向で起きます。 このコラムでは、複合機の基本の構成と、よく検討されるオプション、後から付けるときの注意点、そして実際にあった後悔の例をお伝えします。
1. 複合機の基本の構成と、オプションの考え方
複合機は、印刷や操作をする本体部分に、給紙トレイが1段か2段付いた状態が基本です。その下に置く給紙カセットやキャビネットは、オプションの扱いになります。 複合機の本体は、印刷や読み取りの機能を持つ部分と、紙を入れる給紙トレイが1〜2段付いた形が標準です。この本体だけでは高さが足りず、床に直接置くには使いにくいため、下に追加の給紙カセットやキャビネット(台)を組み合わせることになります。
業務用の複合機は床に置いて使うことが多いので、給紙カセットやキャビネットは、最初からセットにして見積もることがほとんどです。見積書にオプションとして並んでいても、実際には「本体とセットで必要なもの」として考えてよい部分です。
2. よく検討されるオプション
給紙カセットやキャビネットのほかに、FAX、フィニッシャー、セキュリティ関係、スキャンしたデータを整理するソフトウェアなどがよく検討されます。
| オプション | 内容と、付けることが多い会社 |
|---|---|
| 給紙カセット・キャビネット | 床置きで使うために、ほとんどの場合セットで付ける。用紙のサイズを使い分けるなら段数を増やす |
| FAX | メーカーによってはオプション。最近は付けないお客様も増えている |
| フィニッシャー | 同じ書類を多く印刷する会社向け。ホチキス止め、中綴じ、折り(A4の冊子にする)など |
| セキュリティ関係 | データの保護や利用者の管理など、情報を守るための機能 |
| ファイリングのソフトウェア | スキャンしたデータを整理・保存するためのソフト |
FAXは、以前は当たり前のように付けるものでしたが、最近はメールやクラウドでのやり取りが増え、付けないお客様も多くなりました。業種によってFAXの使い方は大きく違うので、自社の使い方を確かめてから決めてください。セキュリティについては複合機のセキュリティ対策でご説明しています。
3. 後から付けられる?最初に入れたほうがいい理由
オプションは、基本的に後から追加できるものが多くあります。ただし、本体と同時に入れたほうが安く済むことが多く、追加の作業費もかかるため、必要なものは最初に入れておくほうがおすすめです。 「とりあえず本体だけ入れて、必要になったら足せばいい」という考え方は、半分は正しいものです。多くのオプションは、後からでも取り付けられます。ただ、後付けには次のような注意点があります。
- 本体と同時のほうが安いことが多い:本体と一緒に導入するときのほうが、割引が効いて安くなることが多くあります。
- 追加の作業費がかかる:後から取り付けると、そのための作業の費用が別にかかります。
- 導入時にしか加入できないものもある:年間保守の契約の場合、本体を導入するときにしか加入できないものもあるので注意が必要です。
そのため、最初から必要だと分かっているものは、本体と一緒に入れておくのが基本です。一方で、本当に使うか分からないものは、無理に最初から入れる必要はありません。保守契約の種類についてはカウンター保守とキット保守でご説明しています。
4. 付けて後悔:使うと思ったのに使わなかった
よくあるのは、使うことを想定してフィニッシャーなどを入れたものの、実際に仕事を始めてみたら使わなかった、というケースです。 導入を検討しているときは、「冊子をホチキスで止める機会があるかもしれない」「折りがあると便利そう」と、いろいろな使い方を想像します。ところが実際に仕事が始まってみると、思っていたほど使わなかった、ということがあります。
オプションは、使わなくても費用はかかります。本当に必要かどうかは、慎重に考えてください。迷う場合は、最初は入れずに様子を見て、必要になったら後から足すという考え方もあります。
なお、付けたオプションが、本来の使い方の邪魔になることはまれです。使わなかったとしても、困るのは費用の面だけ、ということがほとんどです。
5. 付けずに後悔:OS対応、両面同時読み取り、印刷速度
逆に、付けなかった、選ばなかったことで後悔するのは、パソコンのOSへの対応、両面同時読み取りの原稿送り装置、そして印刷速度です。
パソコンのOSへの対応
機種によっては、社内のパソコンのOSに対応するために、オプションが必要になることがあります。たとえばMacを使っている場合などは、導入の前に、使っているパソコンで問題なく印刷できるかを確認してください。デザインや図面のソフトを使う場合はPostScript対応複合機のコラムもご覧ください。
両面同時読み取りの原稿送り装置
スキャンが多い会社で、両面を一度に読み取れる原稿送り装置(ADF)を選ばなかったために、スキャンに時間がかかって仕事が遅くなった、という後悔もあります。両面の書類をたくさんスキャンするなら、両面同時読み取りは大きな差になります。詳しくは両面同時読み取り機能付き複合機でご紹介しています。
印刷速度
印刷速度も、後から変えられない大事な条件です。特に入れ替えの場合は、今の機械が1分間に何枚印刷できるかを確かめ、それを踏まえて新しい機種を選んでください。今より遅い機種を選ぶと、ふだんの印刷で待たされるようになります。印刷枚数と速度の考え方はコピー機の選び方でご説明しています。
結論: 必要なものは最初に、迷うものは慎重に
複合機のオプションは、後から追加できるものが多くあります。ただし、本体と同時に入れたほうが安く済むことが多く、年間保守の契約では導入時にしか加入できないものもあります。最初から必要だと分かっているものは、本体と一緒に入れておくのが基本です。
一方で、フィニッシャーのように「使うかもしれない」程度のものは、慎重に考えてください。そして、パソコンのOSへの対応、両面同時読み取り、印刷速度といった、あとから変えにくい条件は、導入の前にしっかり確かめておきましょう。
複合機のオプションに関するよくある質問(FAQ)
Q1. 複合機のオプションは、後から付けられますか?
多くのオプションは後から追加できます。ただし、本体と同時に入れたほうが割引が効いて安く済むことが多く、後付けには追加の作業費もかかります。また、年間保守の契約では、本体の導入時にしか加入できないものもあるので注意してください。
Q2. 給紙カセットやキャビネットは必要ですか?
業務用の複合機を床に置いて使う場合は、ほとんどの場合必要です。本体は給紙トレイが1〜2段付いた状態が基本で、床置きには高さが足りないため、給紙カセットやキャビネットを最初からセットにして見積もることがほとんどです。
Q3. フィニッシャーは付けたほうがいいですか?
同じ書類を多く印刷し、ホチキス止めや中綴じ、折り(A4の冊子にする加工)を日常的に使う会社には便利です。ただ、使うと思って付けたものの、実際には使わなかったというケースもあります。本当に必要かを慎重に考え、迷うなら後から足す方法もあります。
Q4. オプションを選ぶときに、見落としがちなことはありますか?
パソコンのOSに対応するためのオプションが必要な機種があること、スキャンが多いなら両面同時読み取りの原稿送り装置が大きな差になること、そして印刷速度です。入れ替えの場合は、今の機械が1分間に何枚印刷できるかを確かめてから、新しい機種を選んでください。
Q5. リース中に、オプションを追加することはできますか?
オプションによっては可能ですが、契約や費用の扱いは、リースや保守の契約内容によって変わります。追加を考えたら、まずは販売店に相談してください。最初から必要だと分かっているものは、本体と同時に入れておくほうが手間も費用も抑えられます。

