- ペーパーレス化で、以前のように大量に紙を出すことは減っています。ただ、受信FAXの処理や、すでに紙であるものをスキャンしてデータ化することは、むしろ増えています。
- つまり複合機は、「出力する機器」というより「入力する機器」という側面が強くなっています。もちろん、紙を印刷できる機器がまったくないオフィスは、まだ考えられないくらいに印刷の需要も残っています。
- これから選ぶなら、読み取りの性能が大切です。原稿送り装置が両面を1パスで読めるか、CPUやメモリが優れているか。CPUやメモリはカタログの仕様書にも載っていないことが多いので、できるなら実機を見て検討するのがベストです。
処理の速さで選ぶ:A3カラー複合機 HP E786dn
「ペーパーレス化を進めているから、そのうち複合機はいらなくなるのでは?」。そんなご質問をいただくことがあります。たしかに、書類をデータでやり取りすることが増え、印刷する枚数は減ってきました。 私たちは秋葉原の複合機専門店として、業界で40年近く、オフィスの複合機の移り変わりを見てきました。その中で感じるのは、複合機がいらなくなったのではなく、複合機の役割が変わってきているということです。 このコラムでは、ペーパーレスの時代に複合機がどんな役割を担うようになったのか、そしてこれから複合機を選ぶときに何を重視すればいいのかをお伝えします。
1. 大量に印刷することは、たしかに減った
ペーパーレス化が進み、以前のように大量に紙を出すということは、たしかに減っています。 会議の資料を人数分印刷して配る、報告書を何部も刷って回覧する。かつて当たり前だったこうした使い方は、画面での共有やデータでのやり取りに置き換わってきました。
そのため、「印刷が減ったなら、複合機も小さくていい」「いずれはいらなくなる」と考えるのは自然なことです。ただ、それは複合機の「印刷する」という一面だけを見た考え方かもしれません。ペーパーレス化の全体像は複合機でペーパーレス化を進めるには?でご説明しています。
2. 受信FAXとスキャンは、むしろ増えている
一方で、受信FAXの処理や、すでに紙であるものをスキャナで読み取ってデータ化することは、むしろ増えています。 ペーパーレス化を進めても、紙がすぐにゼロになるわけではありません。取引先から紙で届く請求書や納品書、手書きの申込書、郵送されてくる書類。こうした外から入ってくる紙は、自分たちだけではなくせません。
ペーパーレス化を進めるほど、こうした紙をデータにして取り込む作業が必要になります。受信したFAXも、紙に印刷せずにデータとして保存し、共有する使い方が広がっています。つまり、ペーパーレス化が進むほど、スキャンや受信FAXの処理の出番は増えていくのです。受信FAXの保存先の選び方は夜間・休日のFAX転送が保存されていなかったもあわせてご覧ください。
3. 複合機は「出力する機器」から「入力する機器」へ
つまり複合機は、「出力する機器」というより「入力する機器」という側面が強くなっていると言えます。 これまでの複合機は、パソコンのデータを紙に出す、紙をコピーする、という出力が主な役割でした。これからは、紙の情報を読み取ってデータにする、受信したFAXをデータとして取り込む、という入力の役割が大きくなっていきます。紙の世界とデータの世界をつなぐ「入口」としての役割です。
もちろん、紙を印刷できる機器がまったくないオフィスというのは、まだ考えられないくらいに、印刷の需要も残っています。出力の役割がなくなるわけではありません。出力と入力の両方を担う機器として、複合機はこれからもオフィスに必要とされ続けるでしょう。複合機とクラウドの連携については複合機のクラウド連携活用ガイドで詳しくご説明しています。
4. 読み取りの性能は、機種によって意外と違う
複合機の読み取りの機能は、意外と機種によって異なるものです。中でも、自動原稿送り装置が両面を1パスで読めるものかどうかは、大きな違いになります。 自動原稿送り装置(ADF)は、紙の束をセットすると、1枚ずつ自動で送りながら読み取ってくれる装置です。両面の書類を読み取るとき、表と裏を一度に読み取れる「1パス」の機種と、表を読んだあとに紙を裏返してもう一度読む機種があります。
1パスで読める機種なら、両面の書類をたくさんスキャンするときの時間が大きく変わります。紙を裏返す動きがない分、紙詰まりのきっかけも少なくなります。スキャンする書類が多い職場ほど、この違いは毎日の作業に効いてきます。スキャンした書類の保存先のトラブルについては共有フォルダにスキャンできなくなった原因もご覧ください。
5. CPUやメモリは、実機で確かめるのがベスト
読み取った書類をデータにする処理の速さには、複合機のCPUやメモリの性能が関わります。ところが、CPUやメモリはカタログの仕様書にも書いていないことが多く、しかもメーカーによって複合機に載っているOSも異なります。ここは、できるなら実機を見て検討するのがベストです。 スキャンした画像をPDFにする、文字を読み取ってデータにする、クラウドに送る。こうした処理は、複合機の中のコンピューターが行っています。パソコンと同じで、CPUやメモリの性能が高いほど、処理は速くなります。
ただ、こうした性能は、カタログを見比べてもなかなかわかりません。だからこそ、実際に紙の束をスキャンしてみて、どのくらいの速さでデータになるのかを自分の目で確かめるのがいちばん確実です。ショールームやデモで試すときのポイントは複合機のデモ・ショールームで必ず試すべき7項目でまとめています。
私たちサガスでおすすめしているのは、HPのE786dnです。6コアのCPUや豊富なメモリを備えていて、さすがパソコンメーカーと言わんばかりの処理の速さがあります。スキャンやデータ化の処理を重視するなら、ぜひ比べてみてください。
結論: ペーパーレスの時代こそ、読み取りで選ぶ
ペーパーレス化で、大量に印刷することは減りました。けれども、受信FAXの処理や、紙の書類をスキャンしてデータ化することは、むしろ増えています。複合機は、「出力する機器」から「入力する機器」へと役割を広げているのです。
これから複合機を選ぶなら、印刷の速さだけでなく、読み取りの性能に目を向けてください。原稿送り装置が両面を1パスで読めるか、処理を担うCPUやメモリは十分か。カタログでわからないところは、実機で確かめるのがいちばんです。
ペーパーレスと複合機に関するよくある質問(FAQ)
Q1. ペーパーレス化が進んだら、複合機はいらなくなりますか?
いらなくなるのではなく、役割が変わってきています。大量に印刷することは減りましたが、受信FAXの処理や、紙の書類をスキャンしてデータ化することはむしろ増えています。紙を印刷できる機器がまったくないオフィスは、まだ考えられないくらいに印刷の需要も残っています。
Q2. 「入力する機器」とはどういう意味ですか?
紙の書類を読み取ってデータにする、受信したFAXをデータとして取り込む、といった役割のことです。これまでの複合機は紙に出す「出力」が中心でしたが、ペーパーレスが進むほど、紙の情報をデータの世界に取り込む「入口」としての役割が強くなっています。
Q3. スキャンをよく使う場合、複合機の何を見て選べばいいですか?
読み取りの機能は機種によって意外と違います。とくに、自動原稿送り装置が両面を1パスで読めるかどうか、処理を担うCPUやメモリが優れているかどうかは、スキャンする書類が多い職場ほど作業の時間に効いてきます。
Q4. 複合機のCPUやメモリは、カタログで比べられますか?
カタログの仕様書には書いていないことが多く、メーカーによって複合機に載っているOSも異なります。処理の速さを比べたい場合は、できるなら実機を見て、実際に紙の束をスキャンして確かめるのがベストです。
Q5. 読み取りや処理の速さで選ぶなら、おすすめの機種はありますか?
サガスでは、HPのE786dnをおすすめしています。6コアのCPUや豊富なメモリを備えていて、パソコンメーカーらしい処理の速さがあります。スキャンやデータ化の処理を重視する場合は、ぜひ比べてみてください。

