- 複合機の修理用部品にはメーカーが定めた保有期間があり、それを過ぎて故障すると直せずに使えなくなることがあります。急いで代わりを探すことになり、作業と費用の負担が突然やってきます。
- こうしたケースは個人事業主やお店、そして中古で買った機械に多く見られます。中古は買った時点で5年以上前の機種ということもあり、リスクが高くなります。
- 期間はメーカーの保守契約やしっかりした販売店から案内がありますが、本体には知らせる仕組みがありません。事業を続けるなら、部品の供給が終わる時点での入れ替えを強くおすすめします。
入れ替えの比較材料に:5年保証・カウンター料金0円のA3カラー複合機 HP E786dn
「まだ動くから、使えなくなるまで使います」。長く大切に使っていただけるのは、私たちにとってもうれしいことです。ただ、複合機にはひとつ落とし穴があります。修理用の部品がなくなると、故障したときに直せなくなるのです。 私たちは秋葉原の複合機専門店として、業界で40年近く複合機の修理や入れ替えに関わってきました。その中で、「部品がないので、もう直せません」とお伝えしなければならない場面に何度も立ち会ってきました。 このコラムでは、部品保有期間が切れた複合機で何が起きるのか、自分の機械の期間を知る方法、そして使い続けてよいケースと入れ替えるべきケースをお伝えします。
1. 部品保有期間とは。本体は教えてくれない
部品保有期間とは、メーカーが修理のための部品を用意しておく期間のことです。この期間が過ぎると、故障しても部品が手に入らず、修理ができなくなることがあります。そして、複合機の本体には、期間が近づいたことを知らせる仕組みはありません。 複合機は、メーカーが機種ごとに、生産を終えたあとも一定の期間、修理用の部品を保有するよう定めています。この期間内であれば、故障しても部品を交換して直すことができます。
ところが、期間が過ぎると、メーカーは部品の供給を終えていきます。そうなると、部品の交換が必要な故障が起きたとき、直したくても直せない状態になります。やっかいなのは、複合機の本体には、部品の保有期間が切れることを知らせる表示や警告がないことです。毎日ふつうに動いている機械が、実はすでに期間を過ぎていた、ということも珍しくありません。
2. 期間が切れた複合機で起きること
期間が切れた複合機が故障すると、結果は「使えなくなる」です。急いで代わりの機械を探すことになり、作業と費用の負担が突然発生します。 部品保有期間が切れた機械でも、故障さえしなければ使い続けることはできます。問題は、故障したときです。部品がなければ直せないので、その日から複合機は使えなくなります。
そうなると、急いで代わりを探さなければなりません。どの機種にするか、いつ届くか、いくらかかるか、設置や設定をどうするか。本来なら時間をかけて考えることを、業務が止まった状態で、短い時間で決めることになります。計画していなかった作業と費用の負担が、ある日突然やってくるのです。
「中古の部品で直せないの?」と思われるかもしれません。ただ、中古の部品の流通はメーカーが認めた仕組みではなく、複合機の部品が中古の市場に豊富に出回っているわけでもありません。中古部品で対応するのも難しいのが現実です。
3. 多いのは、個人事業主・お店と、中古で買った機械
部品保有期間が切れた機械を使い続けているのは、個人事業主やお店を経営されている方に多く見られます。また、中古で買った機械は、買った時点ですでに古い機種であることが多く、リスクが高くなります。
「使えなくなるまで使う」という方
個人事業主やお店の方には、機械を大切に、使えなくなるまで使うという方が多くいらっしゃいます。その心意気は立派です。ただ、実際に「部品がないので、もう直せません」というケースは、これまで何度もありました。使えなくなるまで使うつもりでも、その「使えなくなる日」は、こちらで選べないのです。
中古で買った機械
特に多いのが、中古で複合機を買った方からのご相談です。中古の複合機は、買った時点ですでに5年以上前の機種ということもあります。新品で買ってから同じ年数を使った機械より、部品保有期間が切れるまでの残り時間は、ずっと短くなります。中古の複合機を選ぶときの考え方は中古複合機は本当に安いのかでご説明しています。
4. 自分の機械の部品保有期間を知る方法
メーカーの保守契約に入っていたり、しっかりした販売店で導入していたりすれば、部品の供給が終わる前に必ず案内があります。そうでない場合は、メーカーのWebサイトなどで自分で調べることになります。
- 保守契約や販売店からの案内:メーカーの保守契約に入っていれば、部品の供給が終わる時期について案内があります。しっかりした販売店で導入した場合も同じです。
- メーカーのWebサイトで調べる:保守契約がない場合や、中古で買った場合は、本体の型番を確認し、メーカーのWebサイトなどで生産終了の時期や部品の保有期間を調べます。
案内が届かない状態で使っている機械ほど、気づかないうちに期間を過ぎている可能性があります。型番は、本体の前面や側面、操作パネルの周辺に表示されています。一度確認しておくことをおすすめします。保守契約の選び方は複合機のアフターサービスでご説明しています。
5. 使い続けてもよいケース、替えるべきケース
期間が切れていても、使えなくなったときの代わりの手段がある方なら、使い続ける選択もあります。事業を続けていくお客様には、部品の供給がなくなる時点で新しい機械に替えることを強くおすすめします。
| こんな場合 | 考え方 |
|---|---|
| 使えなくなったときの代わりの手段がある(予備の機械など) | 使い続ける選択もある |
| ほとんど使っていない | 万一のときは近くのコンビニなどで用を足せるなら、急がなくてもよい |
| 事業で毎日使っていて、止まると業務に響く | 部品の供給が終わる時点で入れ替えることを強くおすすめ |
ほとんど印刷しないのであれば、もし使えなくなっても、近くのコンビニのコピー機で用を足せることもあるでしょう。一方、事業で毎日使っている複合機が突然止まると、その影響は小さくありません。止まってから慌てるより、部品の供給が終わる時点で計画的に入れ替えるほうが、作業も費用もずっと落ち着いて準備できます。
入れ替えの判断は、年数だけでなく毎月の費用と今の契約の残りも合わせて考えるのがおすすめです。その考え方は複合機の買い替え時期は「年数」では決まらないで、法定耐用年数との違いは複合機の耐用年数でご説明しています。
結論: 部品の供給が終わる前に、次の一台を考える
部品保有期間が切れた複合機は、故障した瞬間に「直せない機械」になります。そして、その日はこちらで選べません。突然止まれば、代わりを探す作業と費用の負担が、業務が止まった中でのしかかってきます。
だからこそ、自分の機械の型番を確かめ、部品の供給がいつ終わるかを知っておくこと。代わりの手段がある方や、ほとんど使わない方は使い続ける選択もありますが、事業で毎日使う方には、部品の供給が終わる時点での計画的な入れ替えを強くおすすめします。
複合機の部品保有期間に関するよくある質問(FAQ)
Q1. 複合機の部品保有期間とは何ですか?
メーカーが、修理のための部品を用意しておく期間のことです。機種ごとに定められていて、この期間が過ぎると部品の供給が終わり、部品の交換が必要な故障が起きたときに修理ができなくなることがあります。
Q2. 部品保有期間が切れたら、すぐに使えなくなりますか?
すぐに使えなくなるわけではありません。故障しなければ使い続けられます。ただし、部品の交換が必要な故障が起きると、直せずにその日から使えなくなります。急いで代わりを探すことになり、作業と費用の負担が突然発生します。
Q3. 自分の複合機の部品保有期間は、どうすれば分かりますか?
メーカーの保守契約に入っていたり、しっかりした販売店で導入していたりすれば、部品の供給が終わる前に案内があります。そうでない場合は、本体の型番を確認し、メーカーのWebサイトなどで調べてください。複合機の本体には、期間を知らせる仕組みはありません。
Q4. 中古の部品で修理してもらうことはできませんか?
難しいのが現実です。中古の部品の流通はメーカーが認めた仕組みではなく、複合機の部品が中古の市場に豊富に出回っているわけでもないためです。中古部品に頼るより、部品の供給が終わる時点で入れ替えを計画するほうが確実です。
Q5. 中古の複合機を買うときに、気をつけることはありますか?
部品保有期間がいつまでかを、買う前に確認してください。中古の複合機は、買った時点ですでに5年以上前の機種ということもあり、部品の供給が終わるまでの残り時間が短い場合があります。保守契約に入れるかどうかもあわせて確かめておくと安心です。

