- ADF(自動原稿送り装置)を使ったコピーで線が入るなら、原稿を読み取るガラス面の汚れが疑われます。布で拭き取れば直ることが多くあります。
- パソコンからのプリントでも線が入るなら、ドラムの傷など内部の不具合が疑われます。ご自身での解決は難しいので、保守の窓口に依頼してください。
- 線が入るからといって、機械の内部をさわるのはやめましょう。別の故障につながるおそれがあり、高温の部分もあります。結露などが原因なら、時間とともに直ることもあります。
コピーした書類に、上から下までまっすぐな黒い線が入っている。お客様に渡す資料なのに、これでは使えない。複合機でよくあるトラブルの一つです。 私たちは秋葉原の複合機専門店として、業界で40年近く複合機の保守に関わってきました。印刷に入る線の原因は、ご自身で直せるものと、保守に任せるべきものに、はっきり分かれます。そして、その見分け方はとても簡単です。 このコラムでは、線やスジが入るときのチェック手順と、ご自身でできる対処、そして保守に依頼すべきケースをお伝えします。
1. まっすぐな線の原因は、大きく2つ
印刷にまっすぐな線が入る場合、疑われる原因は大きく2つです。原稿を読み取る部分の汚れか、印刷する部分(ドラムなど)の不具合かです。 複合機のコピーは、原稿を読み取る工程と、紙に印刷する工程の2つに分かれています。線が入る原因も、どちらの工程にあるかで大きく分けられます。
- 読み取る部分の汚れ:ADF(自動原稿送り装置)で原稿を送ってコピーするとき、原稿を読み取るガラス面に汚れが付いていると、その汚れがまっすぐな線になって写ります。
- 印刷する部分の不具合:ドラムなど、紙に印刷する部分に傷や不具合があると、何を印刷しても同じ場所に線が入ります。
前者はご自身で直せることが多く、後者は保守に任せるべきものです。どちらなのかを見分けるのが、最初の一歩です。
2. どこで線が出るかで、原因を見分ける
ADFを使ったコピーのときだけ線が出るのか、パソコンからのプリントでも線が出るのかを確かめてください。それだけで、原因の見当がつきます。
| 線が出るとき | 疑われる原因 | 対処 |
|---|---|---|
| ADFを使ったコピーのときだけ | 原稿を読み取るガラス面の汚れ | ガラスを布で拭く(ご自身で対処できる) |
| パソコンからのプリントでも出る | ドラムの傷など、印刷する部分の不具合 | 保守の窓口に依頼する |
確かめ方は簡単です。線が入ったコピーとは別に、パソコンから何か1枚プリントしてみてください。プリントには線が入らず、ADFでのコピーにだけ入るなら、読み取るガラス面の汚れの可能性が高くなります。プリントにも同じように線が入るなら、印刷する部分の問題です。
3. ADFのコピーで線が出るなら、ガラスを拭く
ADFを使ったコピーで線が入る場合は、原稿を読み取るガラス面を布で拭き取れば、多くの場合は解消します。 ADFで原稿を送ってコピーするときは、原稿が読み取り部分の上を流れていき、その下にあるガラス面を通して読み取られます。このガラス面に、修正液やのり、ほこりなどの小さな汚れが付いていると、原稿が流れるたびに同じ場所が読み取られ、紙の上から下までまっすぐな線になって写ります。
ADFのカバーを開けると、原稿台のガラスとは別に、原稿を読み取るためのガラス面があります。ここを柔らかい布で拭き取ってください。拭き方や場所は機種によって違うので、マニュアルもあわせて確認してください。拭いたあとにもう一度コピーして、線が消えていれば解決です。
日常の手入れで機械の調子を保つ方法はコピー機の寿命を延ばすメンテナンスハックにまとめています。
4. 内部をさわってはいけない理由
パソコンからのプリントでも線が入る場合、原因は機械の内部にあります。ご自身で内部をどうにかしようとするのはやめてください。別の故障につながるおそれがあり、高温の部分もあるため危険です。 プリントにも線が入るとき、原因として疑われるのは、ドラムの傷など、印刷する部分の不具合です。こうした部分は機械の奥にあり、ご自身で直すことは難しいものです。
線を消そうとして内部の部品にさわると、部品を傷めて、別の故障を起こしてしまうことがあります。また、複合機の中には、トナーを紙に定着させるために高温になる部分があり、やけどのおそれもあります。線が入るからといって、内部をさわらない。ここは保守の担当者に任せてください。
5. 修理が必要なケースと、費用の考え方
線やスジで修理が必要になる場合、いちばん多いのはドラムや定着まわりの部品の交換です。保守契約に入っていれば費用がかからないことが多い一方、その都度依頼するスポットの修理では高額になることがあります。
ドラムや定着まわりの交換
プリントにも線が入る場合、修理として多いのは、ドラムや、トナーを紙に定着させる部分の部品の交換です。保守契約に入っていれば、契約の内容によっては費用がかからずに交換してもらえます。一方、保守契約がなく、故障のたびに依頼するスポットの修理では、部品代と作業代がかかり、結構な金額になることがあります。保守契約の選び方は複合機のアフターサービス、ドラムとトナーの役割はトナーとドラムの仕組みでご説明しています。
時間とともに直ることもある
ただし、線が入るからといって、いつも部品の交換が必要とは限りません。用紙を送る途中のどこかに汚れが付いている場合や、結露によって印字が乱れている場合は、時間がたつと自然に直ることもあります。結露は、冬の朝に暖房を入れた直後など、急に部屋が暖まったときに起きやすくなります。こうした場合は、少し時間をおいてから、もう一度印刷してみてください。それでも直らなければ、保守の窓口に相談します。
結論: まず「どこで出るか」を確かめる
印刷に線やスジが入ったら、まずADFでのコピーだけで出るのか、パソコンからのプリントでも出るのかを確かめてください。コピーだけなら、原稿を読み取るガラス面を布で拭けば、多くの場合は直ります。プリントでも出るなら、内部の部品の問題なので、保守の窓口に依頼します。
内部はさわらない。結露の可能性があれば、少し時間をおく。そして、ドラムや定着の交換が必要になったとき、保守契約があるかどうかで費用は大きく変わります。保守に入っていない古い機械で修理の費用がかさむようなら、入れ替えも選択肢の一つです。その際の比較材料として、5年保証が付くHP E786dnの条件も見ておくと判断しやすくなります。
複合機の線・スジに関するよくある質問(FAQ)
Q1. コピーにだけ縦の線が入るのはなぜですか?
ADF(自動原稿送り装置)を使ったコピーで線が入る場合は、原稿を読み取るガラス面に汚れが付いている可能性が高いです。原稿が流れるたびに同じ場所の汚れが読み取られ、まっすぐな線になって写ります。ガラス面を柔らかい布で拭き取ると、多くの場合は直ります。
Q2. パソコンからのプリントにも線が入ります。どうすればいいですか?
ドラムの傷など、印刷する部分の不具合が疑われます。ご自身での解決は難しいので、保守の窓口に依頼してください。内部をさわると別の故障につながるおそれがあり、高温の部分もあるため危険です。
Q3. 線が入る原因が、コピーかプリントかを見分けるには?
パソコンから何か1枚プリントしてみてください。プリントには線が入らず、ADFでのコピーにだけ入るなら、読み取るガラス面の汚れの可能性が高いです。プリントにも同じように線が入るなら、印刷する部分の問題です。
Q4. 線が入る修理には、費用がかかりますか?
修理で多いのは、ドラムや定着まわりの部品の交換です。保守契約に入っていれば、契約の内容によっては費用がかからずに交換してもらえます。保守契約がなくスポットで修理を依頼する場合は、部品代と作業代がかかり、高額になることがあります。
Q5. 冬の朝だけ印刷がおかしいのですが、故障ですか?
結露が原因の可能性があります。冬の朝に暖房を入れた直後など、急に部屋が暖まると、機械の中に結露が起きて印字が乱れることがあります。この場合は時間がたつと自然に直ることもあるので、少し時間をおいてからもう一度印刷してみてください。それでも直らなければ、保守の窓口に相談してください。

